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SAP Analytics Cloudとは

SAP Analytics Cloud (SAC) は、BI・予測・計画を一つのクラウドプラットフォームに統合したSaaS型分析ソリューションです。本記事では、SACの3大機能やAI活用、S/4HANA連携のメリット、導入のポイントまでわかりやすく解説します。

目次

SAP Analytics Cloud (SAC) とは?

データ分析・予測・計画をワンストップで実現

従来、BI(分析)、予算計画、予測(AI)は、それぞれ専門の異なるツールで行われることが一般的でした。しかしSAP Analytics Cloudは、これら3つの異なる業務領域を単一のプラットフォーム上でシームレスに統合している点が最大の特徴です。データがサイロ化(分断)するのを防ぎ、分析結果を直接、予算計画や将来予測に活用できるため、精度の高い意思決定サイクルを回すことが可能となります。データを行き来させる手間やツールの使い分けが不要になり、業務効率が大幅に向上するでしょう。

リアルタイムな意思決定を支援するSaaS型ソリューション

SAP Analytics Cloudは、クラウド上で提供されるSaaS(Software as a Service)モデルを採用しています。これにより、企業は自社でサーバーなどのインフラを構築・運用する必要がなく、初期コストを抑えながら迅速に利用を開始できます。また、機能が随時アップデートされ、自動的に利用可能となるため、機能が陳腐化する心配もありません。クラウドの特性を活かし、場所やデバイスを問わずに現在のデータへアクセスできるため、変化の激しいビジネス環境においてもリアルタイムな情報に基づいたスピーディな意思決定を強力にサポートします。

SAP Analytics Cloudの3つの主要機能

BI(ビジネスインテリジェンス):データを可視化するダッシュボード機能

BI機能は、企業内に蓄積された膨大なデータを収集・分析し、その結果を視覚的に分かりやすいダッシュボードやレポートとして表示する機能です。SAP Analytics Cloudでは、ドラッグ&ドロップなどの直感的な操作により、専門知識がなくとも美しいグラフやチャートの作成が可能です。経営層向けの業績ダッシュボードから、現場担当者向けのKPI管理レポートまで、多様なニーズに対応しており、データを「見える化」することで、問題の早期発見や新たなビジネスチャンスの察知に役立てることにつながります。

計画(プランニング):予算編成やシミュレーション(xP&A)

従来の財務計画(FP&A)に加え、人事、営業、サプライチェーンといった他部門の計画も連携させる「拡張計画・分析(xP&A)」を実現するのが、この計画機能です。SAP Analytics Cloudを使えば、全社共通のデータ基盤上で、精度の高い予算編成や業績予測、各種シミュレーションを実行できます。例えば、売上目標が変更された場合に人件費や経費にどのような影響が出るかを即座に試算するなど、部門横断での迅速な計画立案と調整が可能になるのです。

予測(Smart Predict):AI・機械学習による高度な将来予測

SAP Analytics Cloudには、専門的なデータサイエンティストでなくても予測分析を実施できる「Smart Predict」機能が搭載されています。自動化された機械学習の仕組みを活用し、過去データのパターンから将来の傾向を自動的にモデル化・予測することができます。例えば、過去の販売実績や季節要因を踏まえた需要予測や、顧客ごとの解約リスクのスコアリングなどが可能です。人間の経験や勘だけに頼るのではなく、データに基づく客観的な予測指標を得られるため、より妥当性の高い戦略立案や施策検討を後押しします。

SAP Analytics Cloudが注目される理由と導入メリット

SAP S/4HANAとのシームレスなリアルタイム連携

SAP Analytics Cloud(SAC)の大きな強みの一つが、SAPの次世代ERP「SAP S/4HANA」とのネイティブなライブデータ接続です。このライブ接続を利用することで、S/4HANA上の基幹データをSAC側に複製(コピー)することなく、リアルタイムに直接参照・分析できます。従来のようにバッチでデータを抽出してETL処理を行う必要がほとんどなくなり、データ連携にかかる時間や運用コストを大幅に抑えられます。その結果、常に最新の経営・業務データに基づいて正確な状況を把握でき、経営の意思決定スピードを大きく引き上げることが可能です。S/4HANAとSACのリアルタイム連携は、俊敏な経営を実現するうえで極めて有効なアプローチと言えるでしょう。

オンプレミス・クラウドに分散する多様なデータを統合

現代の企業では、基幹システム(オンプレミス)だけでなく、様々なクラウドサービス(SaaS)も利用しており、データが社内外に分散・サイロ化しがちです。SAP Analytics Cloudは、SAP製品以外の多様なデータソースにも柔軟に接続できる強力なコネクタを備えています。オンプレミスのデータベースや、Salesforceのような外部クラウドサービス、さらにはExcelファイルに至るまで、点在するデータを一元的に収集・統合することが可能です。これにより、組織全体のデータを横断的に分析し、より深い洞察を得るための基盤が整います。

生成AI(Jouleコパイロット)による分析の高度化・自動化

SAP Analytics Cloudでは、生成AI技術も積極的に取り入れています。対話型AIアシスタント「Joule(ジュール)」を利用すると、自然な言葉で質問するだけで関連するデータを検索し、分析に役立つチャートや指標を提示させることができます。一部のケースでは、会話形式からレポート作成を支援する機能も利用可能です。 また、データモデルの設定に応じて、AIが傾向を示したり、気づきとなるポイントを提示したりする場合もあります。これらの機能を組み合わせることで、専門的な知識がなくても分析作業を進めやすくなり、業務の効率化につながるでしょう。ただし、利用には環境設定や対象データの準備が必要であり、すべての分析を完全に自動化できるわけではない点に注意が必要です。

現場部門によるセルフサービスBIの実現

従来のデータ分析では、情報システム部門にレポート作成を依頼し、数日待たなければ結果が得られない、といったケースが少なくありませんでした。SAP Analytics Cloudは、直感的で使いやすいインターフェースを提供しており、現場のビジネスユーザー自身が(セルフサービスで)必要なデータを分析し、レポートを作成することを可能にします。「データを見ていて気になった点を、その場ですぐに深掘りする」といった、アジャイルなデータ活用が実現します。これにより、現場のITリテラシー向上と、データに基づいた自律的な業務改善(現場力強化)が促進されるのです。

スモールスタートが可能なSaaSモデルによる導入の容易さ

前述の通り、SAP Analytics CloudはSaaS型サービスであるため、大規模な初期投資やインフラ構築が不要です。ライセンス体系も柔軟であり、まずは特定の部門や小規模なユーザー数から利用を開始する「スモールスタート」に適しています。実際に利用しながら効果を検証し、必要に応じて段階的に利用範囲を拡大していくことが容易です。導入のハードルが低いため、大企業だけでなく中堅・中小企業においても、高度なデータ分析環境を迅速に整備できる点が大きな魅力となっています。

SAP Analytics Cloud導入を成功させるポイント

導入目的と分析したいKPI(重要業績評価指標)の明確化

SAP Analytics Cloudは非常に多機能なツールですが、単に導入するだけでは成果につながりません。導入を成功させる最も重要なポイントは、「何のために導入するのか」という目的を明確にすることです。例えば、「経営会議の意思決定スピードを上げる」「営業部門の売上予測精度を向上させる」といった具体的な目的を定義します。その上で、目的の達成度を測るためのKPI(重要業績評価指標)を具体的に設定し、どのデータをどのように可視化・分析すべきかを事前に設計することが不可欠です。

データ連携の設計とデータガバナンスの確立

分析の品質は、元となるデータの品質に大きく左右されます。SAP Analytics Cloudで正確な分析を行うためには、社内外に点在するどのデータを、どのように連携・統合するかというデータ連携の設計が極めて重要です。また、同時にデータガバナンス(データの管理体制)を確立することも求められます。「誰がデータの正確性に責任を持つのか」「データの定義は全社で統一されているか」といったルールを整備しなければ、分析結果の信頼性が揺らぎ、ツールが使われなくなる原因にもなってしまいます。

信頼できる導入支援パートナーの選定

SAP Analytics CloudはSaaSであり導入が容易とはいえ、その機能を最大限に活用し、業務改革につなげるためには専門的な知見が必要です。特に、SAP S/4HANAとの連携や複雑なデータ統合、業務シナリオに合わせた計画モデルの構築には、高度なノウハウが求められます。自社の導入目的や業界特有の課題を深く理解し、ツールの導入設定だけでなく、導入後の活用定着化までを一貫してサポートしてくれる、経験豊富で信頼できる導入支援パートナーを選定することが、プロジェクト成功の鍵を握ると言えるでしょう。

編集チームまとめ

SAP Analytics Cloudは、単なるBIツールを超え、分析、計画、予測をクラウドで一元化する強力なプラットフォームです。特にSAP S/4HANAとの親和性や、AIによる分析の自動化は、データドリブンな経営を実現する上で大きな武器となります。導入を成功させるためには、目的の明確化とデータ整備が鍵となりますが、使いこなすことで企業の意思決定スピードと精度を飛躍的に高める可能性を秘めていると言えるでしょう。

【業種別】
成長企業を支えるSAP導入支援
パートナー3選

中堅企業へのSAP導入実績があるSAPパートナーの中でも、SAPから公式に技術力を評価されている証である「プラチナパートナー」または「ゴールドパートナー」認定の企業を厳選(※)
業種別にSAP導入を得意とするパートナーを紹介します。

生産管理に対応する
製造業なら
アイ・ピー・エス
おすすめする理由
製造業だけで90件以上ものプロジェクト元請実績(※1)があるアイ・ピー・エス。
複雑な生産管理に必要な要件定義ができるSAP S/4 HANAのPrivate Editionに加えて、コストを抑えながら業務の標準化が叶うPublic Edition(※2)の両方の導入に対応可能。リソースが限定される中堅の製造業に適した提案ができる。
三国間取引を行う
専門商社なら
NTTデータ
グローバル
ソリューションズ
おすすめする理由
三国間取引、諸掛計上、検収照合や月締請求書、日本独自の会計・請求処理に必要な仕組みや商習慣などを考慮した専用テンプレートを展開。
公式HPにあるSAP導入実績は9割以上が商社向け(※2)となっており、負担を軽減しながら専門商社に合ったSAPの迅速な導入ができる。
人材が資本となる
プロフェッショナル
サービス業
なら
フォーカスシステムズ
おすすめする理由
SAP本社からSAP S/4HANA Cloudの売上高の実績において受賞歴(※3)があるフォーカスシステムズ。
2020年12月から2022年11月7日の約2年間でプロフェッショナルサービス業向けに20社を超える実績(※4)を有しており、人材管理モジュールを活用したリソース最適化が期待できる。

※参照元:SAP公式HP(https://partnerfinder.sap.com/profile/0000275536)
※参照元:SAP公式HP(https://partnerfinder.sap.com/profile/0000025940)
※参照元:SAP公式HP(https://partnerfinder.sap.com/profile/0000634267)
※1 90件(期間:1997年~2024年)※参照元:アイ・ピー・エス公式HP(https://ips.ne.jp/products/consulting)
※2 SAP S/4HANAの2つの導入オプションのこと。Private Editionは各社に合わせた柔軟なカスタマイズが可能なため、複雑な業務プロセスに対応でき、Public Editionは標準機能により業務の標準化とコストを抑えた導入ができる。
※3 公式HPにあるSAP導入実績の中で、全21社中19社が商社向けの実績。
※4 SAP AWARD OF EXCELLENCE 2023<Cloud 部門>「Public Cloudアワード」※参照元:SAPジャパン(https://news.sap.com/japan/2023/03/sap-award-of-excellence-0310_partneraward/)
※5 参照元:フォーカスシステムズ プレスリリース[PDF](https://production-mkdd-news.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/urn%3Anewsml%3Atdnet.info%3A20221107557551/140120221107557551.pdf)

【業種別】成長企業を支えるSAP導入支援パートナー3選
【業種別】

成長企業を支える
SAP導入支援パートナー3選